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企業と社員、理想は「婚約関係」?!
社員の企業への愛着度を測る「エンゲージメント指数」とは?

企業と社員の関係は「婚約関係」と似ている。 Engagement(エンゲージメント)。英和辞典を引くと、「約束」「婚約」「約定」などいくつか訳語が出てきますが、日本人にとって一番ピンとくるのは「婚約」という訳語でしょう。最近国内外の人事専門家の間で注目を集めている人事指標「エンゲージメント」は企業と社員の関係をまさに「婚約関係」と捉える考え方。婚約した二人がさらに愛を深め、生涯苦楽を共にできるか、それとも愛情が冷めて離婚してしまうか。それはお互いの信頼や愛情の強さ・深さにかかっています。企業と社員の関係も同じで、企業への愛着を失った社員の離職率は高く、逆に愛着を持ち続ける社員はますます仕事に励み、企業に貢献していくものです。ここに着目したのがエンゲージメント。主にアンケートで社員の声を集め、社への愛着度の高低とその理由を分析し、「社員に愛され続けるために、企業はどうすべきか?」を見出すのがこの調査の目的です。

例えば「勤務先への愛着度を高める要素は?」の問いに対して

・「人事評価」を挙げる社員が多い

→現在の人事評価に満足していない社員が多いことの裏返し。給与や昇進の根拠を明らかにし、社員が納得する人事評価体制を整える必要あり。

・「キャリアの実現」を挙げる社員が多い

→自分のキャリアの実現が思い通りにいっていない、という社員の焦りの表れ。企業は社員に対してキャリアパスを明確にする必要あり。

という具合に、エンゲージメント調査は有効な人事施策を得るための手段の1つなのです。

エンゲージメント指数、実は日本が最下位!

 米国で生まれた「エンゲージメント指数」が国内でも注目されつつある背景には人材流出問題の深刻化があります。終身雇用意識が薄れ、いまや転職は珍しくもないご時勢。社員はより高い評価や収入が得られる職場を探し、移っていきます。結果、企業は将来幹部候補になりうる優秀な中堅社員の流出や若手社員の大量辞職という問題に直面しているのです。実際、2007年に某人事コンサルタント会社が行った調査では、日本の会社員のエンゲージメント指数は28と調査対象17カ国中、なんと最下位!日本人の勤務先への愛着や思い入れがいかに希薄になっているかを裏打ちする結果となりました。

 日本よりも先に同様の人材流出問題を経験した米国では、すでにエンゲージメント調査が定着しつつあり、幅広い業界での導入例が報告されています。日本でも積極的に取り入れようとする動きが見られるようになりました。なにしろかつては「愛社精神」を自負する「モーレツ社員」が支えた日本企業ですから、エンゲージメントは受け入れられやすい考え方ともいえるのです。ただし、忘れてはならないのが、エンゲージメントの大前提は企業と社員の関係を「対等な関係」と考えること。企業が社員の成長を支援せず、自らの成長のみを追及しては社員の愛着度UPは望めないでしょう。どちらかが極端に優位になると「愛し愛される関係」は成り立ちません。これも夫婦の仲と同じ、ということでしょうか…。

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